クリエイティブマムズリンク・ライフキャラバン 流山市「Trist(トリスト)」代表・尾崎えり子さんインタビュー



interview 2017.1.12

「Trist(トリスト)」をはじめられたきっかけ

  

大原 本日は、株式会社新閃力の代表であり、2016年にスタートした流山のシェアサテライトオフィス「Trist」の代表でもいらっしゃる尾崎えり子さんにインタビューさせていただきます。流山は、「母になるなら、流山市」のキャッチコピーで非常に注目されていますが、そうした場所で、このように女性の働く場所を作られていらっしゃる。Tristは女性の働く場所と言ってしまっていいんでしょうか?

  

尾崎 そうですね、今の段階では“女性の”というところですが、最終的には女性に関わらず「働き方を変えていきたい」「生産性高く働きたい」というような方々が、使えるような場所になればいいなと思っています。

  

大原 Tristを始められたきっかけはどういったことからですか?

  

尾崎 そうですね、私が流山に起業してから、お母さんたちが働く選択肢をもう少し増やしたいと思って、民間学童をプロデュースして都内のフルタイムのお母さんたちの働く支援をしたり、流山市と一緒に創業スクールを開講し、地元で自分のキャリを活かして稼ぎたいという人たちを増やしていくとことをやっていました。
その中で、やはり多くのお母さんたちが、都内企業に会社員として勤めながら地元で働きたいというようなニーズが非常に多いなと思いました。そのためにはサテライトオフィスが地元に必要だなということで、シェアサテライトオフィスをオープンさせました。

  

大原 なるほど。今こちらを利用されている方の多くは流山に住んでいらっしゃるんですか?

  

尾崎 そうですね。はい。

  

女性が仕事を持ち、子育てをするということ

  

大原 尾崎さんご自身は、ご結婚される前やお子さんを持たれる前はどんな風にお仕事をされていらっしゃいましたか?

  

尾崎 結婚する前は、コンサルティングの会社にいまして、本当に働くことが大好きだったので終電で帰ることが当たり前、というようなところで、自分のスキルアップや人脈を広げていこうと、結構ハードに働いていたんです。結婚を機に子供を生んだ時のためにも、母であることが価値になるような仕事をしていたいなという風に思って、スポーツの会社に転職をし、そこで幼児向けのスポーツ教材の子会社の設立に携わっていました。

  

大原 その間に第一子をご出産されていらっしゃるんですね?

  

尾崎 はい、そうですね。

  

大原 時間に制限なくバリバリ働いていた時代と、お子様を持たれた時代とで、大きな違いはありますか?

  

尾崎 そうですね、やはり1時間あたりの生産性というか自分の時給みたいなものはすごく意識をするようになりましたし、いかに準備をして取り組むか、無駄なものを省いていくか、ということは、いつまででも時間を使えていた時代とは全然違うなと思います。

  

大原 産休をとられている間と、復職される時でギャップはありましたか?

  

尾崎 私もうとにかく働きたかったので、

  

大原 なるほど!

  

尾崎 産休も育休も結構辛くて、社会に戻りたくて。遅れを取らない内に実績を作りたかったので、逆にこのままゆっくりしていたいなという思いは全然なくて、復帰の時にギャップとしては何もなかったです。逆に復帰をして思い通りに仕事ができないという状況になった時に、私はもっと働きたいのになぜこの子達は私の足を引っ張るのだろうか、というところまでやっぱり思ってしまうんですね。仕事の方にすごく比重を置いてしまっていて、私自身も子供が生まれたら勝手に母性が生まれて、子供の方が大切になるだろうと思っていたものが、母になっても結局自分の成長みたいなところに優先順位が高かったので、そこは自分の中でも母になりきれない自分に、母親として失格だなと罪悪感が強くありましたね。

  

大原 今はどんな風に感じられていますか?

  

尾崎 そうですね。会社で働くとなると時間が限られていますし、多くの人を巻き込んでしまうことなので、子供の風邪で帰るとなると罪悪感がありました。子供たちにも罪悪感があったんですけれども、自分で独立をして、自分の時間で、子供たちに近い地元で働けるようになって、その罪悪感はどんどん薄れていきました。子供たちとのコミュニケーションの取り方がわかったり、遊びの中からいかにビジネスに活かせるものを探していくかなど、自分自身も工夫をできるようになったので、結局優先順位は何も変わってないんですけど、子育ての期間すら自分のビジネスにプラスにできるという風に考えられたことが、大きく切り替えられたきっかけかなと思います。

  

大原 日本社会の中で、子育て期は良き母でなければならないというような刷り込みがあって、そのイメージで苦しんでしまうことがすごく多いように思うのですが、その辺について尾崎さんにはご自身の確固たる価値観があって、その軸をぶらさないで、母であることと働くということのバランスをとっていらっしゃるという感じでしょうか?

  

尾崎 そうですね、結構ぶれたりはしたのですが、料理も家事もすごく苦手なので、思い通りに全然家が片付かないとか、料理ももっとおいしくて温かくて丁寧なものを作ってあげたいと思っても、そもそもそういう力も時間もない。すごく良い母親になろうと、結構ストレスがかかっていましたが、基本的には私が幸せであれば家族も幸せであるということを自分の中で一つ決めました。ですから、ご飯がお惣菜でもよくて、家も金曜日までぐちゃぐちゃでもよくて、私が笑っていればいい、というのを決めたことで楽になったというのはあるかもしれませんね。

  

大原 今は、平日はお仕事をされて、土日はおやすみというスタイルですか?

  

尾崎 そうですね。

  

大原 尾崎さんはもともと、ご自身で起業するというお考えはありましたか?

  

尾崎 もともとは全く持っていなかったですね。

  

大原 では、起業のきっかけは子育てをされるようになってから?

  

尾崎 そうですね。都内に通勤しながら子供を育てるのは結構大変だなというふうに思い始めて……

  

大原 ご結婚された時には流山に住んでいらっしゃったのですか?

  

尾崎 いえ、第一子を妊娠中に流山に引っ越してきました。

  

大原 では復職される時は流山から通勤されるご予定だったのですね。

  

尾崎 はいそうですね。子供がいない時は通勤時間の30〜40分はそんなにたいしたことではなかったのですが、保育園に行って、車を置いて戻ってまた駅まで行ってみたいなことを考えると往復で3時間ぐらいかかってしまいます。頑張って会社に行って早々に戻されるとなると心が折れるし、体力的にも参ってしまうので、その中でちょっと遠くまで働きにいくのは大変だなと。じゃあ地元で働こうと思って一回辞めて、地元で会社を探したけどありませんでした。ファーストフード店やコンビニでも働いた方が良いなと思って行ったら断られてしまいました。

  

大原 それはどういった理由で?

  

尾崎 キャリアがありすぎるんですね。ファーストフード店でしたら店長を目指しているんですか? と聞かれるので、行けるなら本社まで行きたいです! みたいなことを面接で言ってしまったり。コンビニエンスストアでも、僕の経営がうまくいってなかったら口をだしますか? と言われて、一緒に考えましょうと言ったらそういう人を求めているわけじゃなくて、9〜18時までレジをうってくれる人を求めているんだと言われて。なかなかそういうところで働けるタイプじゃないなと思って、働く選択肢を消していくと、自分で起業をするっていう選択肢しかなくて、自分でやるしかないかという決断に至ったのです。

  

大原 それはお子さんがおいくつの時ですか?

  

尾崎 下の子が1歳で上の子が3歳ですね。

  

大原 起業に対するドキドキ感や不安感はありましたか?

  

尾崎 あまり不安感はなくて。すごく甘えた言い方をするかもしれませんが、旦那がいるっていうのが結構大きいと思っていて、自分が働けなかったとしても、数ヶ月、月収入がなかったとしても家族が路頭に迷うことがないっていう環境であるからこそ、自分の起業の第一歩みたいなものが非常に踏みやすかったですね。

  

大原 旦那様からは、起業に対して反対はなかったですか?

  

尾崎 まったく。ほとんど家事ができない育児ができないといった働き方をしていた旦那なので、これ以上私は働けないのだけれどもあなたのサポートは増えるのか? と聞いたら、僕も増やすことはできないと言われたから、私はこれ以上働くことはできない、辞める。で、働く口がないから起業する。お好きにどうぞ。みたいな……

  

大原 合理的といえば合理的ですね(笑)

  

尾崎 私自身が男脳で旦那も男のパートナーと結婚している感じがしているので……

  

大原 働く女性にとっての旦那さんとの距離感について相談を受けたりするのですが、尾崎家はいかがですか?

  

尾崎 そうですね……基本的に旦那は「僕に迷惑をかけなければなんでもいい。」という感じです。

  

大原 信頼ですかね?

  

尾崎 自立だと思うのです。私も彼に依存していない、彼も私に依存していないので。実は彼も私の1年後に起業したんですけど、何をしていてもお互い自立しているので、働き方や会社はどうでもよく、「幸せに生きている」という大切な部分さえ満たされていればなんでもいいという考えです。

  

大原 ご家庭で家事や育児のバランスはとれていますか?

  

尾崎 全然とれてないです!!!

  

大原 尾崎さんがなさっていらっしゃる!?

  

尾崎 (うなずく)

  

大原 ですね(笑)

  

大原 逆に時間はないです、できることは限られてくるので、もう効率よくというか短縮できるところはしてしまっているという感じですかね?

  

尾崎 そうですね。

  

ビジネスウーマンとして、母として思うこと

  

大原 さっきおっしゃっていた、自分が幸せでいられるか、というところに軸を置いていらっしゃるということですね?

  

尾崎 そうですね。

  

大原 とても大事なことですね。家族や子供がいて働く女性が感じる、罪悪感みたいなものがすごくもったいないと思っていて……

  

尾崎 そうですね、やっぱり女性は小さい頃から母親としての100点の像みたいなのがあって、当然妻としての100点の像みたいなのがあって、ビジネスウーマンとしての100点の像みたいなものがあって。独身時代はビジネスマンウーマンとしての100点の像だけを目指してすべての時間を費やすことができるんですけど、仕事も妻も、母親もとなると、もっているものを30、30、30しかできない。すべてが中途半端になっているという状況しかありえないのですけど、となった時に、100の理想像があってどれも自分はできないっていう感覚に陥るので、その理想像をいかに低くするかみたいなのがすごく重要なのかなと思います。

  

大原 尾崎さんご自身はそれをなさいましたか?

  

尾崎 そうですね。ビジネスウーマンとしてというか、24時間365日働ける人が理想なんだという考え方は捨てて、いかに短い時間で実績を出せるかということが重要だ、とした瞬間に100%という概念が壊れるので。そうすると自分が空いている時間にどう生産性をあげていくかということで、その罪悪感を消すとか、お母さんが子供たちと接して丁寧に丁寧に育てていうということが母親として100%であるというのも違うと。私はそういう母親になるのではなく、例えば仕事の講演へ連れて行って彼らにマイクを渡して大勢の前でしゃべらせるという経験は私にしかできないことだし、私はそういう教育をしていく。それがいい母親として私ができることなのだという風に、私ができることの100%を決めることで、子供たちへの罪悪感を払拭できますし、妻としては十分やってるからいいだろうと……(笑)

  

大原 お子さんたちはどうですか? そんなママを見て

  

尾崎 「仕事大好きだね」って

  

大原 それは、生まれた時からお子さんにとっては当たり前だから、ママが本当にキラキラしている姿を応援していらっしゃるんですね。

  

尾崎 そうですね。お母さんが働かないという選択肢は小学生にあがれば知るとは思うんですけど今は知らないので、その時には、みんなのお母さんがこうじゃないからっていう感じなので…… 「仕事が好きだね〜」はすごく言われます。

  

大原 お母さんがどういう仕事をしているかとかはわかっていらっしゃいますか? 聞かれたりしますか?

  

尾崎 そうですね……私はよく講演に彼らを連れて行くので、人前で話をすることが仕事だっていうことはわかっているのと、Tristにも家族で掃除にきたりするので、この場所はお母さんが何かを教える場所だということはわかっていると思います。

  

大原 これから楽しみですね。働くお母さんをご覧になられて。働く女性を間近にみて育て息子さんがどういう風にお嫁さんを選んでいくかとかすごく興味深いですよね。

  

尾崎 そうですね、と言いながら全く興味ないんですけどね(笑)。 子供たちの将来にあまり関心がないというか、こうなってほしいみたいなのがほとんどないので。教育方針としては、明日私がいなくなっても生きていけるだけの自立しか意識していません。料理を作れるということもそうですし、何かあった時に近所のおばあちゃんたちに助けを求められるように毎日挨拶をするというのもそうですし、お金の数え方をがんばっておくのもそうですし、スーパーの中で一体ものの値段がいくらなのか知ってもらうこともそうだし、そういう基本サバイバル能力しか私には伝えられないと思っているので、それさえもってれば10年後20年後どんな社会になっているかなんて1ミリもわからないので、お好きにどうぞママも好きにするわ、という感じです。

  

大原 きっと強いお子さんになられるのではないですかね。

  

尾崎 そうなってくれると嬉しいですね。

  

地域とのかかわり。それぞれの世代の活躍

  

大原 今お話にあった、地域のおばあちゃんと話しをするということですが、今の私たちは地域との関わりが薄くなってしまったり、時には煩わしく感じてしまうこともあるかと思います。特に核家族化が進んでいて、元々地元ではないところに住んでいらっしゃる方もたくさんいらっしゃると思うのですが、地域と子育て、あるいは母親というのものを、尾崎さんはどのように考えていらっしゃいますか?

  

尾崎 そうですね、働く女性というか働く人間である前に、「生きる」ということの方が重要で、生きるためには住んでいるところの人たちとのネットワークっていうものがないと生活をするにはあまりに危ない状態になりますよね。でもそれに気づいていないお母さんたちが多くて、結局家庭と仕事の両立ができないから辞めてしまうと思うんですけど、そこにきちっとコミュニティーがないから辞めてしまっているという事実に多くの人が気づいていない。私自身も流山に縁もゆかりもなかったので、はじめは友達も一人もいなかったです。
  
第一子を生んだ時はほとんど家の中でこもっている生活の中で、限界がくるというか…… すごく助かったと思っているのが、上の子も下の子も風邪で39度出て、自分にもうつってしまって、旦那が出張に出ていて、ご飯も作れません。病院に行きたいけど、子供を車に乗せて動かした瞬間にシャッターに突っ込む、やばい、みたいな時に近所のおばあちゃんのところに行って、申し訳ないけど二人を預かってもらって、旦那さんにちょっと車を出してもらえないかとお願いしたら、「もうちょっと早く言いなさいよ」と言われて病院に連れて行ってもらったという経験をしました。
  
その中で一人では生きていくことはできなくて、特に地元から離れて仕事をしていく分には、その時地元で守ってくれる人は誰なのか、子育てにしろ介護にしろ、絶対にその人たちに守ってもらわないと子供たちも高齢者の人も生きていけないので、その時にはやっぱりネットワークを作っていくことが自分自身も楽になる。煩わしさについては生きてきた時代も価値観も違うので、向こうも同じように遠慮してしまう、ところをやっぱり一歩踏み込んで…… はじめはうっ、と思うんですね、おじいちゃんにわっと言われると、こっちにはこっちの考え方があるからというのもありますけど、その奥に、心配してるんだよとか、本当は手伝いたいんだよという想いをこっち側が勝手に思って、この人は本当に私のことを大切に想ってくれているんだだからちゃんと話そうと思って、私はこういう状態でそういうことはできる状況じゃないんです。
  
だから助けてほしいんですと一言を言えるか、相手は懐深く待ってくれているけど、言い方がきつかったりとか、自分たちの時代に合わせた言葉しか伝えれないんだということをこちら側が前提でコミュニケーションをとれるかどうは大きいなと思います。

  

大原 尾崎さんは地域の方とのコミュニケーションは結構とられていらっしゃったんですか?

  

尾崎 育休中に自治体の班長みたいなものを経験しました。おじいちゃんたちの会合に出て、なんで30分もかけてそれもみんな別々のところでやってもできることを同じところでやるんだと考えた時に、おじいちゃんおばあちゃんがみんなで集まって、エクセルシートを使ってすぐに計算ではなく、自分たちの頭で計算することによって、全員が安全や健康状態を確認する、そういう作業でもあることに気づきました。それぐらいみんな見守りあってじゃないと不安なのだなと。そういう自分が見えてないものを育休中にいろんなところに入り込んでいって見たことで、私も生きるためにいろいろ考えているけれども、当然、高齢者の方たちも生きるために不安があって、そこを補い合っていけるとすごくいいよなと思いました。そうした一歩先を知りにいく、ということが重要かなと思いますね。

  

大原 そうですね。地域のコミュニティーって出来上がっているような気がして、なかなか入りにくいこともあると思うのですけれど、確かに若い人が行くだけで喜ばれることってありますもんね。

  

尾崎 そうですね。あとは偉そうにしないってことですかね。

  

大原 今はどうですか?流山市はうまくいってますか?

  

尾崎 市全体のことは全くわかりませんけど、私の周りではうまくいっていると思います。

  

大原 このTristは交流の場としても使っていらっしゃるんですか?

  

尾崎 そうですね、交流というよりは、Tristは人が集まるコミュニティースペースというよりは、みんなが持っているスキルを持ち寄ってみんなで成長していきましょうという場なので、お話に集まるというよりは、例えば料理な上手なおばあちゃんがいらっしゃれば、ここで夕食を作って、ここのお母さんたちが夕食を買って帰れる。そしておばあちゃんにもお金がはいる。とか、お掃除が上手だったらここの掃除をしてもらうとか、おじいしゃんたちにもここはまだ女性ばかりなので、男手というものが必要な時には協力してもらうとか。定年をすぎると昨日まではバリバリで働いていた人たちが、剪定の仕事しかなくなるという中で、すごくスキルを使いたがっていらっしゃるし、それが誰かに貢献できればすごく嬉しいと思っている方もいらっしゃるので。そういう今までキャリアや経験などのスキルを、年齢や性別に関わらず持ち寄るということをしていますね。

  

大原 いいですね。すごく対等な関係ですよね。高齢者であるとか、子育て中であるからと言って、仕事を与えてあげるみたいな話になると関係性もおかしくなりますし、喜びもおかしくなりますけど、その方自体のスキルを評価できるというのはすごくいいですね。

  

尾崎 そうですね。今、女性やママが多いのも長時間労働ができないとか、物理的に難しいという方々がママが多いというだけで、ママが弱者だから守ってあげたいだとか、ママを特別扱いしてほしいというのは1ミリもなくて、労働力が低下していく日本において、圧倒的にインパクトのあるM字で落ち込んでいる層が働けるようになるってことが、大きく日本のためになるになるし、そのためには、こういう場所が必要で、ママであろうがなんであろうが能力が埋もれているだけなので、そこはママであろうが、高齢者であろうが高校生であろうが特に優劣はつけずに、時間を持っている人であれば時間を提供してくれればいいし、力を持っている人であれば力を提供してくれればいいし、そこはすごく対等ですね。

  

大原 そういう考え方が社会に広まるといいですよね。私たちは弱い立場でもないし。いまは子供がいて離れなられないとか、多少働きづらい条件はあるけど、本当にママたちはみなさんスキルもあって、なんといっても効率的だし思いやりもあります。子育てと一緒に自分の中で育っていった良いものを社会に還元できるような仕組みがもっともっとできるといいなとすごく思います。

  

尾崎 そうですね。できれば、ママだからっていうのも結構おかしいなと思っていて、じゃあパパという区切りで何か言うかというと多分言わないと思うんですよね。ママがみんな思いやりがあってというと批判してくる人もいると思うんですよ。でも、ママを経験したから全員が同じスキルを持って、同じようなスタンスでというような見られ方をするからママ一人が何かやってしまうと、結局ママを雇うのはだめだからとひとくくりにされてしまうので、ママうんぬん関係なく、ただ時間がなく働けない一人の人間だとか、急な対応ができない一人の人間だっていうくくりでいいのかなと。それ以外は個人差によって大きく違うので、ママだからっていうのはあまり意識していないです。

  

ママたちへのメッセージとこれからの目標

  

大原 これから子供を産もうと思っている若い女性の方や、働きたいと思っているママたちに向けて何かメッセージはありますか?

  

尾崎 若い女性の人たちに対しては子供を産むまでにどれだけ自分のスキルをつけて、人脈を広げて成長しておくかというのはすごく重要になると思います。時間で効率性をあげるというのは、ある程度の量をやっておく必要性があって、それを質に転換するタイミングが、お母さんになって、時間で働けないタイミングになるはずで、ずっと量をこなさずにやっていたら、たぶんお母さんになって時間効率をあげようと思っても上がらないと思うんですね。ですから、お母さんになっても働き続けたいと思うのであれば、自分の時給をあげたりだとか、価値を対等に評価してもらいたいというのであれば、若いうちにいかにいろんな経験をして、実績を積んでおくかが重要だと思います。

  

お母さんたちでいうと、責任と覚悟っていうのを持たない限り、働く側が「私ママなのでそこはできません」とか、「ここまでです」と線を引いてしまうと、当然使いづらいし、評価も低くなってしまう。その線を越えなくてもいいんですけど、越える覚悟と責任を自分で持っていないと、女性活躍だからといって女性に甘い社会ではないので、そこは自分の対等な一社会人として結果を出すぞというような意識をもってほしいなと。持っていないとなかなかされるがままというか、すごく時給が低く使われてしまうようになってしまうかなと思います。

  

大原 最後に尾崎さんのこれからの目標を教えていただけますか?

  

尾崎 Tristの形を全国に展開をしていきたいと思っているので、各自治体で日本中どこにいても働き続けられるというような環境をつくることと、つくる際に子供たち二人連れて行って、教科書を持って日本全国を子供たちとまわって……生きた社会教育っていうのが多分私にしかできないことですし、子供たちに教科書を出たリアルな学びをしてもらいたいし、日本を好きになってもらいたいなと思っているので、日本全国にTristを展開し、子供たちをそこに連れて行って子育てをするっていうのが、私の目標です。

  

大原 素敵ですね。素晴らしいですね。

  

尾崎 ついて来てくれるかな?(笑)

  

大原 尾崎のお子さんならついてきてくれるんじゃないですかね!

  

働く女性として、子供を育てる母として、またご一緒できることがあればと思います。よろしくお願いいたします。

  

尾崎大原 ありがとうございました。

  

尾崎えり子さん
株式会社新閃力 代表取締役。「Trist」代表。1983年香川県出身。早稲田大学法学部卒業後、経営コンサルティング会社に入社。営業とし4年間で2度優秀社員賞を受賞。結婚を機にスポーツデータバンク㈱へ転職。企業内起業でキッズスポーツクリエーション㈱の設立に参画。第一子の育児休業から復職後、代表に就任。第二子育休を機に退職し、株式会社新閃力を設立。今までビジネスの戦力外だった「女性」と「子ども」の力で企業の新事業・商品サービスを成功に導くプロデュース事業を展開。5歳男児と3歳女児のワーキングマザー。

  
Trist  
■Webサイト:http://trist.click/

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